秘密保持の常識はどのくらい知っていますか

2023 05/16

事例の説明


2021年、進水を控えた福建艦が注目され、ネット上には公開された福建艦の衛星映像があり、これらの公開された情報により、多くの軍事愛好家が空母が勝手に撮影できると勘違いしている。2021年末、軍迷羅氏は遠隔ハイビジョン撮影機能を備えた無人機を購入して福建艦を撮影し、羅氏は「軍迷圏では比較的良い話ができるだろう」と主張した。羅氏は福建艦を違法に撮影していたところ、国家安全機関に発見され、羅氏が撮影した内容は、2つの機密級軍事秘密と1つの秘密級軍事秘密に関連していると鑑定された。結局、羅氏は国家秘密を不法に入手した罪で懲役1年、執行猶予1年の判決を受けた。


弁護士の分析


『刑法』第二百八十二条第一項は、窃盗、スパイ、買収の方法で、国家の秘密を不法に取得した場合、3年以下の懲役、拘留、管制、または政治的権利を奪う、情状が深刻な場合は、3年以上7年以下の懲役に処する。国家秘密を不法に取得した罪は行為犯に属し、情状や結果が深刻であることを条件にせず、国家秘密を不法に取得すると犯罪になる。

国家秘密の定義について、「国家秘密保持法」第2条は、国家秘密は国家の安全と利益に関係し、法定手続きに基づいて確定し、一定の時間内に一定の範囲の人員に限り知る事項であると規定している。


国家秘密の範囲について、「国家秘密保持法」第9条は、以下の国家安全と利益に関する事項が漏洩した後、政治、経済、国防、外交などの分野における国家の安全と利益を損なう可能性がある場合、国家秘密として確定しなければならないと規定している:(一)国家事務の重大な意思決定における秘密事項、(二)国防建設と武装力活動における秘密事項、(三)外交及び外事活動における秘密事項及び対外的に秘密保持義務を負う秘密事項(四)国民経済と社会発展における秘密事項、(五)科学技術における秘密事項(六)国家安全活動の維持と刑事犯罪における秘密事項の追跡(七)国家秘密保持行政管理部門によって確定されたその他の秘密事項。政党の秘密事項のうち上記の規定に合致するものは、国家秘密に属する。


その中で、軍事秘密の範囲について、『中国人民解放軍秘密保持条例』第8条は、軍事秘密は同条例第2条の規定に合致する以下の事項を含む:(一)国防と武装力建設計画及びその実施状況、(二)軍事配置、作戦及びその他の重要な軍事行動の計画及びその実施状況(三)戦備演習、軍事訓練計画及びその実施状況(四)軍事情報及びその出所、通信、電子対抗及びその他の特殊状態などの基本状況、軍以下の部隊及び特殊単位の番号、(五)武装力の組織編制、部隊の任務、実力、素質、状態などの基本状況、軍以下の部隊及び特殊単位の番号、(六)国防動員計画及びその実施状況(七)武器装備の開発、生産、配備状況と補充、修理能力、特殊軍事装備の戦術技術性能、(八)軍事学術、国防科学技術研究の重要なプロジェクト、成果及びその応用状況(九)軍隊の政治活動において公開すべきでない事項、(十)国防費の分配と使用、軍事物資の調達、生産、供給と備蓄などの状況、(十一)軍事施設及び軍事施設の保護状況、(十二)軍事援助、軍事貿易及びその他の対外軍事交流活動における関連状況(十三)その他秘密にしなければならない事項。


国家秘密の秘密レベルについて、「国家秘密保持法」第10条は、国家秘密の秘密レベルを極秘、機密、秘密の3つに分けると規定している。極秘級の国家秘密は最も重要な国家秘密であり、漏洩は国家の安全と利益を特に深刻な損害を受けることができる、機密レベルの国家秘密は重要な国家秘密であり、漏洩は国家の安全と利益を深刻な損害を受けることができる、秘密レベルの国家秘密は一般的な国家秘密であり、漏洩は国家の安全と利益を損なう。


海外のスパイ情報員は往々にして軍事愛好家を装って、ネット軍事フォーラムで活躍し、一部の軍事愛好家の誇示心理を利用して、軍事愛好家に軍事装備情報の盗み取り、伝播をそそのかし、あるいはニュースメディア、科学研究学術、ビジネスコンサルティングなどを援護として買収し、味方の人員に軍事情報を盗むように誘導する、さらに、わが人員に軍事基地、軍需産業機関の近くに早期警戒監視哨戒を構築させ、軍事装備の生産、試験、列装、配置などの最新動向をリアルタイムに把握させるよう指示した。軍事装備の不法な撮影伝播などの状況は、スパイ罪に抵触し、国家秘密を不法に取得し、国外の窃盗、スパイ、買収、国家秘密、情報を不法に提供した罪に抵触する可能性がある。
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